開発事例
大電力用真空導波管切替器
この度、弊社では、RF電力ピーク60MW級のラインに組込み可能なSバンド大電力用真空導波管切替器を、(財)高輝度光科学研究センター殿と共同開発いたしました。
同研究センターでの試験の結果、ピークパワー 60MW、パルス幅 1μsec、繰返し10ppsでの連続試験において問題のないことを確認いたしました。
これは先に弊社が開発したピークパワー10MW仕様の切替器を大幅に上回る世界最高性能の真空導波管切替器となり、(財)高輝度光科学研究センター殿の大型放射光施設(SPring-8)に使用されることになります。
高エネルギー加速器、原子核融合炉等のシステムにおいては、超高真空用導波管は不可欠なコンポーネントでありますが、超高真空を保ち、大電力に耐える真空導波管切替器が無かったため、例えばクライストロンやモジュレータ電源等のトラブルで、予備システムに切り替える場合は、真空導波管経路を組み直すことが必要で長時間の運転停止が避けられませんでした。 この真空導波管切替器を導入することにより、短時間でシステムを切り替えることが可能となり、長時間のビーム停止が避けられるようになります。
(財)高輝度光科学研究センター殿に納入した大電力真空導波管切替器試験装置
出荷直前に撮影しました
試験装置システム概念図
主な仕様
周 波 数 | 2,856±10MHz |
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RF電力 (計算値) |
ピーク 80MW(60MW実績) パルス幅 4μsec(1μsec実績) 繰り返し 10 pps |
VSWR | 1.05以下 |
INS. LOSS | 0.05dB以下 |
ポート間 アイソレーション |
70dB以上 |
導 波 管 | WR-284(WRJ-3) |
フランジ | SLAC角型真空フランジ(FEMALE) |
切替方式 | 電動 AC100V 50Hz/60Hz |
切替時間 | 5秒以上 |
真空リーク | 1.3×10-10Pa・m3 /sec以下 |
回 路 | 2回路4端子 |
詳細は営業部までお問い合せ下さい